(協)関西技術協力センター (KTCC)は、
外国人研修制度
を通じて企業の活性化・国際化に取り組んでおります。
弊組合の研修生サポート担当者が、企業様にインタビューしました。
受け入れ企業様へのインタビュー記事一覧
■溶接(4社)
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■金属加工・鋳造(7社)
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■組立て・製作・検査作業(4社)
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■塗装・プラスチック成形(2社)
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O
株式会社
代表取締役社長
山田 重太郎様
最初は大反対だった社員も
今では彼らの真面目な研修への姿勢に刺激を受けています
■
兵庫県
■
荷役運搬機械製造業
■
研修作業:半自動溶接
:配電盤制御盤組立作業
■
研修生の国籍:ベトナム
左から、
ソン君、フン君、山田様、ミン君
■徹底的に拒否反応を見せていた社員。でも彼らの真面目な姿勢で印象が変わりましたね
「菓子博にいきましてね、人が多くて、2時間待ちです。参りましたよ(笑)」
ニコニコと日焼けした笑顔を向けて取材スタッフを迎えて下さったO社の山田さん。一気に和やかな空気が応接室に広がります。
研修制度を取り入れる際、なによりも大変だったのは社員の反対だったそう。
「ベトナムから研修生が来ると言ったら、ほとんどの社員が『私たちの部署にはいれないで欲しい』という感じでした。確かに、現場の人間としては、仕事が思うように進まなくなると思いますよね。自分たちにもノルマがありますから。だけど、一度やってみようよ、あかんかったら配置換えするから……と無理矢理(笑)。これからの日本は、こういった制度が大切になるんだから、と説き伏せました。そして、一週間ぐらいは人を変えてローテーションで、ちょっとずつ彼らを教育していってもらったんです」
うーむ。研修生たちはマイナスの印象から、立場を上げることができたんでしょうか。次の展開に、関西技術協力センターのスタッフはもうドキドキです。
「研修生は朝から晩まで一生懸命同じ溶接を、根気よく作業するんですね。日本人の新入社員だと絶対無理でしょう。その真面目な姿勢をずっと見てるとね……。社員たちも、一ヶ月ぐらい経った時には『この人たち、すごい!』という思いに変わったようです」
よかった……! スタッフ、一斉に胸を撫で下ろします。
「作業内容をメモしたりするし、積極的に質問もするし、与えられた事すら面倒臭いという感じの日本の現代っ子には無い真面目さがいいですね。今では社員たちにとって、すごく良い刺激になっているようです。ただ、半年でこんな感じですから、この先、何年か先になったら日本人が顎で使われてしまうんじゃないかな(笑)」
げっ。日本の若者よ、もっと頑張らないと……(汗)。
■日本の国自体が外国人研修生を受け入れる体制ができていない事を痛感しました
研修生の日々の暮らしは、とにかく節約。これは他社の感想でもよく耳にします。山田さんも、様々な会社から、研修生たちの生活の切り詰め具合を聞いていたそうで、
「お給料のほとんどを仕送りに回すと聞いていましたので、我々の方でも、最初のうちは、お米だけは無償で支給しようと決めていました。お腹をすかして作業をされても…ね(笑)」
その心遣い、本当にありがたいです! 研修生たちもとても心強いはず。
また、山田さんが、研修制度を実際に取り入れて一番大きく感じたのは、『日本自体が受け入れる体制になっていない』という事。
「日本では、仕事をする上では資格が絶対必要なんです。日本人の場合は、半年の間に絶対取らせます。しかし研修生がそれをしようとすれば、やはり日本語の壁がある。ベトナム語で受けさせたらすぐに取れるはずなんですけど。日本の国の閉鎖性を感じます」
だけど、研修生たちには時間がかかっても資格を取得してほしい。山田さんは、日本にいる間に、なにを覚え、取得するかが彼らにとって大切だと強く言います。
「だから、手間暇かかりますが、その部分は彼らに勉強させています。日本語も、2級は絶対取れよ、取らないとベトナムに帰すぞ!……なんてはっぱをかけたりね(笑)」
来年にはさらに2期生を3人受け入れるO社。第1期生の彼らには、良き先輩として後輩を指導できるよう、日本語も技術修得も頑張って欲しいです!
◎組合へのご要望◎
組合では、担当の方がとてもよくやっていただいています。ただ、担当の方以外でも、ベトナム語のフォローを常にしていただける人材を強化していただけたら嬉しいですね。
【組合専務理事からのお返事】
御意見ありがとうございます。
「担当者以外にも母国語スタッフを充実させて下さい」との御要望と受け取りました。
確かに、母国語を要する受け入れ企業様からの問合せに対し、担当者以外の母国語スタッフも不在にしていた場合、対応に時間のかかることもあります。
今後はすぐに常勤の母国語スタッフを増やせないものの、非常勤でも対応が可能な母国語スタッフと連携を密にすることで、受け入れ企業様及び研修生をお待たせすることなく課題を解決するよう努めます。(今後の状況によっては、常勤スタッフの増員もあり得ます)
株式会社 Y
左から、
取締役管理部長 森江正雄様
取締役製造部長 本村八男様
情報が先行しないように気をつけながら
昔の日本を思い出させるような、彼らの真面目さを伸ばしたい。
■
兵庫県
■
銑鉄鋳物製造業
■
研修作業:鋳鉄鋳物鋳造作業
■
研修生の国籍:ベトナム
左から、
本村様、フン君、チェム君、 森江様
■真剣な授業態度と家族愛。30年代の日本を思い出しました
「私自身、面接のために現地に行きましたが、皆さん真剣ですわ。それを見ると、これは間違いないな、と。ある程度の心配は払拭されました」
心地の良い空気が流れるY社。取材に応じて下さったのは取締役 製造部長の本村さん、取締役 管理部長の森江さんです。穏やかな口調で、本村さんが当時の期待と不安について思い出しながら話をして下さいました。
「ご両親にもお会いして、子どもに対しての教育方針なども聞きました。日本と環境は違うけれども、親を見れば子どもが分かります。それは一緒ですよね」 確かにその通りですね……。文化の違いに戸惑うことなく、人間としての基本を見ようとする姿勢に、取材陣、深く頷きます。
「街の風景や授業風景を見ていたら、日本の30年代を髣髴とさせるんですよ。我々が集団就職をしていた頃の。家族愛の強さもそうです。日本も昔はあったんですけどね……。日本がおかしくなったのはここ10年くらいじゃないかな。パソコンが導入された頃から」 ケータイやインターネットの普及による情報の先走り。これこそ、研修生たちの生活で最も気を使わなければいけない部分だと話は広がっていきました。
■とにかく情報過多にならないよう気をつけています。悪い事は覚えやすいですから
今本村さんが一番心配されているのが、研修生が悪い情報を吸収し、日本の悪いイメージばかりをベトナムに持って帰ってしまう事だといいます。
「だから、パソコンについても『そんなのいらない!』と言っています。あまり規制するのは良くないとは思うんですが、情報が簡単に入ってくるんですよね。悪い事はすぐ覚えますから……。パソコンより日本語を勉強しろ、と言っています。研修生は、同じ年代の日本人に比べると、性格的にすれていないんですよ。でも、当然慣れるのも早い。ピアスもね、一度つけてきたんですが、作業の時はするな! と言いました。休みの時はいいけど、作業中は外せ、と。やっぱり格好つけたい年頃なんだね(笑)」
オンとオフの区切りをちゃんとつけることは、日本の社員もベトナムの研修生も同じ事。
何かあれば差をつけずに怒る。良い時はもちろん褒める。Y社の姿勢は、私たちが研修生と接するのにとても勉強になります。
時にはベトナム語で挨拶を交わす事もあるとか。本当に嬉しい心遣いです!
■日本語をはじめ、技術を持って帰ることでベトナムでも幸せになれる
研修生も、だいぶん日本の文化やリズムに馴染んできたようです。
「湯船に浸かる習慣がベトナムにはないのかな? 会社のお風呂も最初は『熱い!』と嫌がっていたけどね、今は浸かって帰るから、慣れてきたのかな(笑)」
ベトナムでは普通シャワーだそうですが、あと1年もすれば彼らも湯船に浸かって「プハー! やっぱり風呂は肩まで浸からんと」なんて言い出すかもしれませんね(笑)。
「勉強も頑張っていますよ。朝礼でリーダーを立てて品質方針を唱和するんですが、1ヶ月前から研修生の二人も当番に入れています。やっぱり、日本に来るには、何十人の中から選ばれてきている、という事を、彼らにも忘れないでほしい。本人たちには『技術をつけると、帰ってもお給料が上がるんだよ』と言ってます(笑)。日本でお金を稼いで帰るだけじゃ駄目。将来につなげて欲しいですよね」
今のところ、ピアスも素直に作業中は外し(笑)、彼らは研修に対して休まずに真面目に取り組んでいるとの事。その誠実な姿勢は伝わっているようで、評価のグラフ(ページ上部)を書くときには、皆さんでとても楽しく穏やかに研修生の様子を話して下さり「可愛がられてるんだなあ」と取材スタッフ一同、じんわり感動してしまいました。
研修生、へんな情報に惑わされず、この温かな環境で技術と日本語を伸ばしてね。
◎組合へのご要望◎
時間外作業については悩みましたね。研修生たちもどこからか話を聞いてくるんでしょう、「どこどこではしてます」とか言うからね、「ダメ!」と強く言っています。
【組合専務理事からのお返事】
「法改正が進み、1年目から労働関係法令が適用ということになると、それはそれでお互いにとって良いようにできるんですが……。今のところは、時間外作業についての制度上の考え方と、それを破った後、どういう風に処分されるか、という説明をしていこうと思っています」
株式会社 N
取締役 工場長 前川 芳彦様
組合によって研修生たちの性質も変わってくる。
担当とのコミュニケーションが常にあるのが何より安心です。
■
兵庫県
■
プラスチック製品の成形、主に自動車部品
■
研修作業:射出成形作業
■
研修生の国籍:ベトナム
左から、
チョン君、ハイ君、前川様、ティエン君、タン君、ロイ君、トゥアン君
■別組合からも受け入れの経験が。それだけにいろんなトラブルもありました
ここN社はかなり以前から研修生の受け入れを取り入れていらっしゃる、いわば研修生受け入れのベテラン。
関西技術協力センターとのお付き合いは去年からですが、色々なお話が聞けそうで取材スタッフ全員、ワクワクです!
「弊社は、他組合さんから研修生を受け入れて、既に12名が3年間満了して国に帰しているんですよね。関西技術協力センターさんに頼んでみようと思った理由は、以前のところで、少し研修生のトラブルがありまして(苦笑)。このままでは困るな、ということで変えたんです」
私たちも、時々そういった情報を耳にします。真面目に働いている研修生のイメージまで悪くなるので、本当に困っているんです……。
「以前の研修生と比較すれば、お世辞でもなんでもなく、間違いなく人材が良くなっていますよね。それに、御組合の研修生は積極的な方ばかりですよ。注意が必要なときもありますけどね(笑)。日本語も、週に一回ボランティアでやっている日本語学校がありますので、そこに勉強に行っています」
なんと、交通費は会社が負担して下さっているとの事。ありがとうございます!
■器用なんですよね、生産量の面ではベトナム人に軍配が上がるのでは
前川さんが、ベトナム研修生たちに感心したのは「徹底して休まない」事と「器用さ」。
「一応有給があるのに、休まないですね。特に実習生に移行してからは……。日本人の場合はちょっと調子が悪かったら行きたくない、なんて場合も多いと思うんですが(笑)」
製品の生産性が大切になってくる成形オペレーターという役割。研修生の真面目さは、数字に表れているようで、お褒めの言葉を頂きました!
「一時間に何個製品が生産出来るか、というデータを取っているんですが、ざっと私の頭で製品を浮かべてみると、数でいえば、ベトナム人の方のほうが優れているんじゃないかな。ただ、品質面はこちらが細かいところまで指導をする必要がありますが、覚えも早いですよ。根気強さもあるし」
彼らは現在、成形オペレーター担当ですが、今後はクレーンを使っての技術的な作業も覚えてもらいたい、とおっしゃる前川さん。しかし、やっぱりその前に立ちはだかるのは「資格」の壁……。技術はあるのに、そこでストップしてしまう現状に、私たちも本当に苛立ちを感じます。
「彼らに一つ困った点を挙げるとするなら、なにか言うとすぐ『わからない』と言う。本当のところの意思疎通ができているのかどうか…。全部その言葉で逃げてしまっているのかな?という感じるときもたまにありますね。考えすぎかもしれませんが(笑)」
いえ、多分彼らも横着して、その言葉で誤魔化している部分もあるかもしれません(汗)。
「わからない」と言う前に、「もう一度教えてください」と言おう、研修生ッ!
■1ヶ月に1回、担当が必ず来てくれるという安心感は、他組合にはありません
研修生受け入れの経験が豊富なN社さんが、私たち関西技術協力センターの長所として笑顔で挙げてくれたのが、担当が1ヶ月に1度、絶対研修生たちに会いに来るという点でした。
「他組合さんの時は逆にこっちから呼んでいる状態でした。月に一度なんて全く来なかったですよ。苦情を言った時もあるくらいです。手が足らないとか、私たちの工場が田舎で、交通の便が悪いというのもあったのかな。やっぱり、世話をする者がなかなか顔を見せないと、研修生も、休み毎によからぬ仲間と会って、よからぬ情報をもらって、突然いなくなる……ということになるんでしょうね。御組合のように、同じ人間が常に様子を見に来て会話をする事で、彼らも安心するし、真面目にしなければ、と思うんでしょう。この安心感は、ほかにはないですね」
ありがとうございます!これからも担当が心を込めて研修生をしっかりと見守ります!
◎組合へのご要望◎
製品に関して、基準書(作業標準書)というのがあるのですが、その翻訳を依頼できればありがたいと思うのですが…。他社さんにお願いをしたりもしたのですが、締め切りの関係で難しい事も多いので。
【組合専務理事からのお返事】
他社様からも同じ要望が出ています。しかし、専門用語がネックとなり、なかなかお受けするまでに至っていません。会社のルールなど、日常的な内容に関する翻訳は問題がないと思いますが、会社の作業になると、直訳していいのかどうか、また、トラブルが起きた場合の責任の所在はどうするのか等の問題点があり、結局、今のところは専門のところに頼むしかない状態です。ただ、将来、私たちの方で出来ると、一番いいと思いますので、この点に関してはこれからも前向きに取り組んでいきたいと思っています。
T 株式会社
左から、程さん
代表取締役社長:樽井 廣己様
于さん
「先義後利」が基本姿勢
まずは充分に与える。すると必ず応えてくれます
■
大阪府
■
毛布製造業
■
研修作業:寝具製作作業
■
研修生の国籍:中国
左から、王さん
代表取締役社長:樽井 廣己様
■事前の準備と交流、そして学ぶきっかけを与えることで、言葉はクリアできます
日本の毛布のほぼ100%を生産しているという、毛布の街、泉大津。T社も、それを支える繊維会社の一つです。研修生たちはここでミシンと織物の技術を研修中! 彼女たちの成長を見守っている代表取締役の樽井さんは、研修生制度を利用する上で、一番の不安材料である言葉の面について、キッパリ言い切りました。
「全然問題ありませんね」
「まったく…ですか?」
「はい。まったく」
まだ一年たっていないのに! スタッフにとっては嬉しい驚き。実はこの急成長ぶり、樽井社長の関わり方に秘密があったのです。
「私たちも受け入れが決まった半年前から、会社全体で中国語の勉強会を行いました。受け入れるこちらも、喋れなくても少しでも中国語を『知る』べきだと思って。彼女たちには、基本的に会社では中国語を喋らないように指示しています。朝礼では毎週リーダーをたてるのですが、最初からそのサイクルに入れていますよ。それから毎日の日記。後で会長をはじめ、社員たちで文法をチェックしてね(笑)。みんなで育てている感じですね」
■人手が足りない補充ではなく、ともに協力し合う大切なファミリーです
3年間ただ研修してもらうだけでなく、中国に帰ってから、ここでの経験が誇りになるように……。樽井さんは人間として彼女たちを成長させたい、と口調を強くします。
「彼女たちがここでの3年間をしっかりと受け止めてくれたら、中国に帰っても何らかの形で手伝ってもらえるかもしれませんしね。各企業で色々問題もあるようですが、それは使用する側、される側なんていう関係でしかないからじゃないかなあ。『人手が足りないからその補充』として扱っていては応えてくれない。気持ちよく研修できる環境をこちらが用意すべきです。国籍に関係なく、会社に貢献してくれるという感謝の気持ちが大切ですよね」
■与えられる研修内容だけを覚えさせるだけでなく、可能性を見つけたい
これから、与えている研修内容に、プラス管理や機械の整備まで教えるつもりなのだそう。
「今はまだ遠慮していて、『新しい技術をもっと教えて欲しい』と言えないんですよね。与えられた研修内容だけをこなしていては駄目だよ、と注意をしています」
個性が出てきて、私たちも交流するのが楽しいですよ、と目を細める樽井さん。彼女たちが自分で勉強する以外に、どんどん課題や目標を見つけて才能を伸ばそうとする、その包容力とバランス感覚に脱帽です!
「社長であり、同時にとっても優しい先生なんですね。すごいなあ……」
思わずスタッフが呟いたほどでした。
◎組合へのご要望◎
『中国の面接、人選については、正直に言ってレベルが低いですね。向こうからすでに6人選んでくれていたのですが、あえて技術の実技テストをさせていただいたところ、その中の2人は完全に論外でした。早急なレベルアップを希望します。』